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Epson Innovation Challenge #2 - デジタルとリアルの融合 - クラウドサービス「Epson Connect」を活用した新たなワークフローとコミュニケーションサービスの可能性
- 米国のデベロッパーコミュニティとの関係性を深めEpson Connectの普及促進のために、エプソン主催のハッカソン「Epson Innovation Challenge #2」が開催
- 100チーム以上の熱意のあるデベロッパーが参加し、印刷とスキャンを活用した新しいワークフロー開発を目指した
- Immigrant First、StoryTime GPT、およびSessionScribeが激しい競争を勝ち抜き、革新的なソリューションを提案
Epson America, Inc.(以下、EAI)とFoundry 415 Innovation Group(ハッカソンの運営会社)は、米国で2回目となる 「Epson Innovation Challenge(エプソン イノベーション チャレンジ)」を開催しました。2023年7月12日から20日までの一週間、サンフランシスコ、サンノゼ、およびリモートで行われたハッカソンの様子をお届けします。
デジタル化の進展が続く中、印刷を取り巻く環境は大きく変化してきました。しかし、家庭やオフィスにおけるプリンターの重要性は今も変わりません。業務文書の作成、こだわりのペーパークラフトや推しグッズの創作、あるいは見栄えを重視した顧客への提案資料など、プリンターは変わらず重要な役割を果たしています。
スキャンも同じように進化しています。OCRや生成AIなどの最新技術を使うことで、紙の情報をリアルからデジタルにスムーズに変えることができるようになりました。文書の整理や、情報の取り出しが簡単にできるため、スキャンを活用した新しいワークフローの構築には多くの可能性があります。
2019年以降エプソンは、日本でのハッカソン「HackTrek」や、新規技術・トレンド・最先端技術を有するスタートアップ企業とのグローバル戦略プログラムなどを通じて、スタートアップコミュニティと積極的に関わってきました。プリンティングソリューションズ事業本部長の𠮷田潤吉は次のように述べています。「エプソンは、高性能で高精細なプリンターやスキャナーの製造メーカーとして広く知られています。しかしそれに留まらず、創造的なアイディアを持つパートナーの皆さんが、新しいソリューションやユーザー体験を開発するための魅力的なプラットフォームの提供にも取り組んでいます。このInnovation Challengeは、デベロッパーの皆さんがエプソンのAPIを試して、楽しみながら素晴らしい賞を競い合うユニークなイベントです。」
ハッカソンのターゲット集団であるデベロッパーコミュニティの反響は予想以上に大きく、意欲的で熱心なデベロッパーを中心に100を超えるチームや個人からの応募がありました。審査員は、エプソンのプリンターおよびスキャナーのプロダクトリーダーのほか、元Github社 Head of Commercial、元AWS 対話型AI Global Partnership Leader、そしてInnovation Challengeを盛り上げる“チェアマン”こと𠮷田潤吉が担いました。
EAIのビジネス開発・パートナー イノベーションマネジャーを務めるTim Nguyenはこう話します。「今回のInnovation Challengeでは、スタートアップ企業や個人デベロッパーなど、20以上のチームが参加しました。参加者の皆さんが自分たちのプロダクトにEpson Connect APIをスムーズに実装できるよう、エプソンのデジタルイノベーションチームは強力なサポートを行いました。また参加者に対しては、シリコンバレーのスタートアップアドバイザーであるSteve Adelmanさんによる「効果的なプロダクト開発ワークショップ」や、Nathan Goldさんによる「聴衆にインパクトのあるデモやピッチを届けるワークショップ」も開催されました。Goldさんは優れたプレゼン技術で知られ、米国の人気テレビ番組『Shark Tank』 にも出演した有名人です。」
2023年7月20日、サンフランシスコ湾の美しい景色を臨むCommonwealth Clubでリアル・オンラインのハイブリッド形式にてデモデイが開催されました。
全米から集まった9チームがピッチに臨み、厳選なる審査の結果、上位3チームにはエプソンからプロジェクター(EF-12)各1台と賞金が授与されました。賞金は、優勝:5,000ドル、第2位:2,000ドル、第3位:1,000ドルです。
ピッチでは、人工知能と自動化、セキュリティと情報保護、デジタルとリアルの融合、印刷課金サービス、カスタマイズとパーソナライズといったアイディアとともに、印刷やスキャンを組み合わせたソリューション提案がありました。今回は上位3チームのプロダクトをご紹介します。
優勝
Immigrant First - 生成AIと法律手続き処理を組み合わせた、移民申請プロセスの最適化ソリューション
チームメンバー:
Atal Agarwal、Arafat Khan、Bhaskar Gupta
ソリューションアイディア:
大量の移民関連書類を管理している大学や法律事務所での使用を対象としたソリューション。プロセスの大部分を自動化することで、転記作業時のミス削減と、処理の高速化を支援し、移民申請を行うユーザーに高い付加価値をもたらす。
ユーザー体験向上のため、音声対応機能の試行も開始。ユーザーがプラットフォームに音声コマンドを発すると、文書の印刷やスキャンなどの機能が起動する仕様。
Immigrant First共同創設者Atal Agarwalさんのコメント
「エプソンのInnovation Challengeは、新しいアイディアや技術を使ってより良い社会の創出を目指す、素晴らしいイベントだと思います。今回私は、Epson Connect APIを革新的な方法で活用し、移民申請プロセスの最適化を目指しました。私自身、アメリカへの移民者でもあり、苦労した経験もあるので、この問題はとても身近で解決すべき重要なものでした。Immigrant Firstが持つ“移民制度の民主化”というビジョンを、エプソンのような先進的な企業に示す機会を得られ、大変光栄に思います。同時に、テクノロジーの応用によって人々のニーズを満たすことができる未開拓領域がまだ残されていることの検証にもなりました。」
第2位
StoryTime GPT - 子どもたちの想像力と創造力を豊かにする、パーソナライズ絵本生成AI
チームメンバー:
Kritika Bhargava、Harsha Lingampally
ソリューションアイディア:
日々忙しくしている保護者、保育士、教育者を対象とした、子どもたちの創造性や多様性を高めるツール。
デジタルコンテンツ視聴時間の長期化による子どもの認知発達に対する悪影響の軽減が目的。
パーソナライズ絵本として子どもたちに魅力的な鑑賞コンテンツを提供することで、教育や家族の時間の再定義を目指している。
教育現場でStoryTimeを活用するための、学校や教育機関と提携した市場投入戦略についても説明した。
TaleTime.App共同創設者Kritika Bhargavaさんからのコメント
「TaleTime.Appのメンバーにとって、Innovation Challengeへの参加は大変貴重な経験となりました。 StoryTime GPTアプリとEpson Connect APIを組み合わせることで、ユーザーにパーソナライズされたユニークなイラスト付き絵本の簡単印刷と、子供たちへの読み聞かせや子供たち自身の読書体験の向上を提供することができます。今回、エプソン関係者の方々や審査員の皆さんにこのソリューションを紹介する機会を得られ、私たちの新たなイノベーションの道が開かれました。デジタルの創造性とリアルな体験を組み合わせた教育ツールの革命を目指し、今後のさらなるコラボレーション機会を楽しみにしています。」
第3位
SessionScribe - 会議、ミーティング、および授業の紙議事録作成・配布を最適化するWebアプリケーション
チームメンバー:
Christopher Smith、Kevin Mora
ソリューションアイディア:
知的財産保護や盗用防止の観点から、会議録のデジタルコピー配布に慎重な学術会議やビジネス会議の主催者を対象としたプロダクト。
紙議事録の有料提供により、主催者と講演者に新たな収入源を提供できる。
会議の特定部分に限定した紙議事録の作成もでき、例えば単日、複数日といったカスタマイズも可能。
Christopher Smithさんからのコメント
「個人デベロッパーとして、私たちはInnovation Challengeで最先端のAI技術とすでに完成しきっているハードウェアを組み合わせ、双方の可能性をさらに高めることに挑戦しました。イベント期間中は、デベロッパーコミュニティで他参加者と切磋琢磨しながら、実際に動くWebアプリケーションを1週間で構築するという高いハードルに取り組み、大変多くのことを学びました。今回入賞に至ったSessionScribeのアイディアをビジネスとして具現化できるよう、より一層努力し続けたいと思います。」
審査員の皆さんからは参加チームのソリューションやアイディアがもつ創造性やクオリティに大変感銘を受けたといった声があがりました。EAIでスキャナー・消耗品・ソフトウェア製品企画ディレクターを務めるCarrie Foxは「無限の可能性を追い求め、社会に役立つ新たな顧客体験とソリューションの実現に向け、スタートアップ企業やデベロッパーコミュニティの皆さんとのパートナーシップについて改めて考える、素晴らしい機会になりました。」と話しました。
EAIのコンシューマープリンティングプロダクトマネジャーJeff Zhouは、こう話します。「Epson Innovation Challengeでは、デベロッパーが自身のアイディアを短期間でテストし、エプソンのプロダクトマネジメントチームにプレゼンする機会を提供しました。音声からテキストに変換し印刷するといった、非常にクリエイティブなアイディアなど大変興味深く拝見しました。これらは人々にとって非常に価値が高く、賞賛に値するソリューションになると思います。」
EAIのデジタルイノベーション部長 Jack Riegerはこう続けます。 「Epson Innovation Challengeは、私たちにとって、デベロッパーコミュニティと深く関わり、アイディアを交換し、Epson Connect APIのさらなる改良に向けたフィードバックを直接得られる絶好の機会です。2023年10月に開催予定のEpson Innovation Challenge #3は、デベロッパーの皆さんがご自身のスキルを披露し、社会課題に対する革新的なソリューションを開発・提案する絶好の機会です。詳細は数週間以内に発表されますので、関心のあるデベロッパーの皆さんは、ぜひとも今からEpson Connect APIのユーザー登録をお願いします。」
最後にイベント運営を務めたFoundry 415 Innovation GroupのCorporate Innovation Services部門責任者Christian Litschさんからのコメントをお届けします。「デベロッパーの皆さんのエプソンハッカソン対する高い関心を目の当たりにし、大変嬉しく思います。Epson Innovation Challengeのような優れたオープンイノベーションプログラムは、グローバルな組織と意欲的なデベロッパーコミュニティや最先端のスタートアップ企業を相互に結びつける優れた架け橋になると信じています。このようなコラボレーションを通じて、革新的なアイディアやソリューションが生まれ、新しい可能性を秘めた社会の創造につながると思います。」
投稿者:エプソンならびにFoundry 415 Innovation Group
記載の組織名・所属・肩書き・取材内容などは、すべてイベント時点のものです