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【エプソン×地域共創】会津若松市に関美工堂「HHT PRINT Lab.」がオープン!進化するデジタル印刷で地域と共に創る未来
- エプソンが地域課題とより向き合っていくため、地域に根差した企業である関美工堂と連携したモノづくり共創活動を展開
- 「HHT PRINT Lab.」開設!会津地域の事業者や生産者、学生などが、身近な場所で手軽に少数印刷を実施できる環境を提供
- 地域の学生と子供たちを対象とした印刷体験会&オリジナルグッズ制作のワークショップを開催。当日の様子を、参加者やスタッフの声とともにお届け
「HHT PRINT Lab.」は、エプソンの技術サポートのもと関美工堂が運営する、エプソンの最新プリンターやサービスを活用したモノづくり空間です。ラベルやTシャツ、ポスターにボトルなど、様々なメディアに印刷可能な商業用プリンターが設置されており、会津の事業者や生産者、学生など、地域のあらゆる人々が印刷を手軽に体験できる場所として開設されました。モノづくりに慣れていない方や印刷が初めての方でも、スタッフのサポートを受けながら、安心してデジタル印刷を活用したモノづくりを楽しむことができます。
この記事では、「HHT PRINT Lab.」の設立目的や、学生や子供たち向けのワークショップの様子など、参加者やスタッフの声とともにご紹介します。
■小柴 英里佳様(写真左)
会津若松市 関美工堂
■田巻 綾子(写真右)
セイコーエプソン株式会社 P事業戦略推進部
関美工堂とエプソンの地域共創、「HHT PRINT Lab.」開設の狙い
近年、地方における農業の6次産業化推進の流れや、コロナ収束によるイベント再開もあり、農産物を加工した商品ラベル制作や短期間イベントの看板印刷など、少量印刷のニーズが増加している傾向があります。しかし、データ制作や印刷の知識がない中で、気軽に相談できる場所を見つけることが難しいとの声がいくつか寄せられていました。
そこで、地域の事業者やクリエイターなど、様々な人々が会津内外から訪れる関美工堂の「ヒューマンハブ天寧寺倉庫」に、こうした少量印刷のニーズも内包しつつ、地域コミュニティの活性化や、人々のモノづくりをサポートする場所として開設したのが「HHT PRINT Lab.」です。地元のクリエイターや事業主などが実施する小規模な店舗やイベント、例えば、20本限定の日本酒ラベル、自治体のお祭りポスター制作など、様々な目的で少量印刷を希望するユーザーに、欲しいものを欲しい分だけ印刷できる場を提供しています。また、その場で印刷の仕上がりを確認できるという即時性も魅力のひとつです。開設からこのひと月で、飼い猫の写真をトートバックに印刷して持ち歩きたい、オリジナルの商品の包装紙を作りたい、子どもの部活用Tシャツを印刷したいなど、たくさんの相談が持ち込まれています。
「HHT PRINT Lab.」でモノづくりの楽しさを体験してもらうワークショップを開催
まずは、「HHT PRINT Lab.」で味わうモノづくりの楽しさを地域の子供たちに体験してもらおうと、オリジナルのシールとマウンテンボトルを制作するワークショップを開催しました。エプソンは印刷サポートとして参加。
子供たちは、印刷用の台紙にクレヨンや色鉛筆で思い思いの絵を描きスタッフがスキャンして印刷。自分の描いた絵が、プリンターから次々と印刷される様子を興味深げに眺めながら、嬉しそうに受け取っていました。
子供たちの楽しそうな声が1階にも響き渡り、様子を見に2階まで上がってくる方もいたほどです。
また当日は、エプソンのデザインペーパーを使ったオリジナルのシール帳を制作し、子供たちにプレゼントしました。お気に入りの一冊を選んだ子供たちは、自分の作ったシールをページいっぱいに張り付け、自慢げにご両親やスタッフに見せていました。保護者の皆様も、普段は気が付かなかったお子さんの創造性やセンスに驚いていました。描かれた絵がボトルやシールとして形になることで、特別な思い出になることを感じたようです。「子どもがイキイキと楽しんでいて、それがなによりうれしかった。親子でとても楽しめました」という声や、「子どもの絵が、モノと思い出の両方で残せるところが素晴らしい」といった声をいただきました。
学生を対象とした商業プリント体験 自分の手でモノを作り出すという付加価値の提供
また、会津短期大学部の学生の皆さんに向け、自らプリンターを操作しオリジナルグッズを制作するモノづくり体験会を開催しました。
シール印刷と大判印刷、マウンテンボトルへの昇華転写の3つをグループに分かれ実践します。学生の皆さんは、デザインのコースに在籍しており、あらかじめデザインデータを持参して挑みます。
学生の皆さんは、印刷会社に頼まないと作れないボトルやラベルシールへの関心が高かったようです。今回ボトルへの印刷で使用した「昇華転写」は、専用のプリンターから昇華型インクでプリントした転写紙に熱を加えてインクを気化させ、ポリエステルなどの素材に染み込ませるプリント方式で、オリジナルグッズやノベルティといった多品種少量プリントに適した印刷方法です。
友人のイラストをグッズにするのが趣味という瀧さんは、オンラインのプリントサービスを何度か利用したことがあるそうですが、発注から手元に届いて実物を確認するまでに2週間かかったそうです。その点、「仕上がりをその場ですぐに確認できる『HHT PRINT Lab.』はありがたい。また明日にでも利用したい」と話してくださいました。そのほか参加いただいた学生の皆様からも、飼い猫のTシャツを作れる、友達へ誕生日プレゼントとしてボトル制作したい、など、たくさんの活用アイディアが挙がっていました。
関美工堂スタッフ小柴さんにインタビュー ワークショップが今後の展開のヒントに
今回のワークショップを振り返って、「HHT PRINT Lab.」のスタッフ小柴英里佳さんに運営した感想や、今後の展開をインタビューしました。
――ワークショップを振り返っていかがでしたか。
子どものみを対象としたワークショップは初めてだったのですが、コロナ禍でこういったイベントに子どもたちが参加する機会自体が少なくなっていたこともあって、親子そろってのいい思い出づくりになっていたと思います。保護者の皆さんも、子どもたちが楽しそうに印刷しているのを見て満足そうでした。子どもたちがシールを印刷し終わった後に、保護者の方が思い出として残すため「もう一枚印刷していただいてもいいですか?」と声をかけられたほどです。
――ワークショップを通して、プリンターの操作や印刷の手順についての理解は深まりしたか?
この印刷ステップならスタッフの誰でも対応できる、と思いました。ボトルへの昇華転写など、手間のかかりそうなオリジナルグッズ制作も、工程は意外とシンプルですし、シールはデータを読み込んでプリントするだけ。一度経験すれば、誰でもすぐに覚えられるし、また簡単に対応ができると思います。ワークショップだけでなく「HHT PRINT Lab.」の印刷も、一度一通りの流れを体験すれば、他のスタッフでも対応できると思いました。
――今後やってみたい取り組みなどはありますか?
お店に立ち寄ってくださった観光客の方々に向けて、会津を旅した思い出の写真をシールプリントいただくパッケージを考えています。雪ものづくりマルシェという出張イベントや、校外学習で子どもたちが訪れた際にも実施したいですね。11月3日はヒューマンハブ天寧寺倉庫の1周年イベントがあるので、その機会にも、オリジナルグッズをその場でプリントするイベントを考えています。今回のワークショップを運営することで、今後のイベントや取り組みに対する見通しが立てられました。プリントのワークショップが運営側としてもこれほど楽しいとは思いませんでした。これからもわくわくするようなイベントにチャレンジしていきたいですね。
関美工堂 ヒューマンハブ天寧寺倉庫
2022年11月に、福島県会津若松の漆器業・関美工堂が、天寧寺町にある旧本社・工場をリノベーションし「ヒューマンハブ天寧寺倉庫」をリニューアルオープン。地域の伝統産業である漆器業とスマートシティとして先行するデジタル技術が融合し、モノづくりやコトづくりに関わる人々が、出会い、刺激し合う場(Human Hub)として期待されています。
〒965-0805 会津若松市天寧寺町7-38
WEBサイト:https://tenneijisoko.com/
取材実施日:2023年9月
注記:記載の組織名・所属・肩書き・取材内容などは、すべてインタビュー時点のものです