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創新大賽Epson Innovation Challenge in Taiwan 現地レポート:共創で未来を切り拓くスタートアップの挑戦!

こちらの記事の概要
  • 台湾で初開催された「Epson Innovation Challenge」─ スローガンは"Creating to the Future"
  • プリンティング・スキャニングとAIが融合した、次世代の教育・生活・エンタメ向けソリューションが集結
  • 未来志向の共創が始動し、サービス実装と国境を越えたビジネス協業の可能性が広がる

エプソン台湾(Epson Taiwan Technology & Trading Ltd.)は、2025年4月にプリンティング・スキャニングとAI技術を融合させたソリューションビジネスコンペティション「Epson Innovation Challenge in Taiwan」を初開催しました。参加者は、2025年3月にバージョンアップしたエプソンのクラウドサービス「Epson Connect API*1」を最大限に活用し、教育・生活・エンタメ・台湾文化における顧客課題解決につながる提案を行いました。7週間にわたるこの熱狂的なイベントの様子をお伝えします。

*1 Epson Connectとは
離れたところにいる人たちをデジタルの力で"つなぐ"クラウドサービスです。
インターネット接続されたプリンター・複合機がメールアドレスを持ち、どこからでもプリント・スキャンの利用が可能になります。

* Epson Connectについては、https://www.epsonconnect.com/ よりご覧ください。

* Epson Connect APIについては、https://openinnovation.epson.com/developer/ よりご覧ください。

「Creating to the Future」─ 台湾の教育・生活・エンタメ・文化を変える、プリンティングとスキャニングの未来共創

「Epson Innovation Challenge 2025」は、「Creating to the Future」をテーマに、プリンティング・スキャニングと、AIを融合した未来のソリューション創出を目的に開催されました。応募開始となった2024年12月以降、スタートアップや学生など先鋭的な98チームがアイディアを寄せ、その中から厳正な書類選考を経て、26チーム(総勢91名)が本選へと進出しました。

本選期間中には、エプソン台湾の技術チームによるEpson Connect APIレクチャーに加え、台湾有力VC(ベンチャー・キャピタリスト)によるビジネスモデル構築・ピッチの実践型メンタリングも実施。テクノロジーと事業化の両面からアイディアを磨き上げる支援体制が敷かれました。そして、2025年4月19日には最終審査会「デモデイ」が開催され、入賞チームが決定しました。

AI技術との融合によって生まれる新たな価値。産業・技術の壁を超えたイノベーションの促進

本イベントのクライマックスであるデモデイは午前・午後の2部構成で開催されました。第1ラウンドでは、5名の審査員が全26チームの展示テーブルを順に訪問。サービスのプロトタイプやデモを間近で体験し、アイディアの実現性やユーザー体験を評価しました。各チームは、API×AIの組み合わせを活かし、個性豊かなデモ体験を工夫。たとえば、限られたスペースに合わせた専用パネルを持ち込むチームや、審査員に直接アプリを操作してもらうチームもあり、サービスの実用性を印象づける展示が目立ちました。

第1ラウンド終了後、審査員による選考を経て午後の最終ピッチに進んだ10チームは、100名超のオーディエンスを前にステージで自らのアイディアを発表。生成AI・音声認識・AI-OCRなどの最先端技術とEpson Connect APIの融合により、教育、生活、文化、エンタメといった日常の中に新たな付加価値を生み出すプロジェクトが数多く披露されました。

98チームの頂点はどのソリューションアイディアに?

それでは、Epson Innovation Challenge in Taiwan 2025の入賞チームとその革新的なプロジェクトをご紹介します。

金賞:「PROJECT:ACE」(チーム名:Did you UX today)
AIと印刷が実現する、進化型の個別学習支援システム

金賞に輝いた「PROJECT:ACE」は、生徒の誤答をAIが分析し、苦手分野を特定。それに基づき、台湾の新学習指導要領に沿った練習問題と解説を自動生成する学習支援システムです。Epson Connect APIと連携することで、生徒ひとりひとりにあった問題を即時に印刷できるほか、解答用紙のスキャン提出によるAI採点、学習状況のダッシュボード表示なども可能に。さらに校内の評価制度と連動し、表彰状の即時印刷にも対応しています。この仕組みにより、生徒のモチベーション向上と教師の業務負荷軽減の両立が期待されます。

代表の陳氏は、「プリンターがコンテンツを生み出す時代。PROJECT:ACEはスマート教室の基盤となり得る」と強調しました。

銀賞:TuneJet/MeetingInk- AI sheet generation(チーム名:DeepWave)
音声データの視覚化と業務変革

銀賞を受賞した「TuneJet/MeetingInk」は、音楽・音声の高精度分析技術を強みに、音楽教育からビジネス文書化まで応用が広がるAIソリューションです。音声を文書化・可視化し、安全に管理したいという業務現場のニーズに応える提案です。Epson Connect APIとの連携により、会議録生成サービス「MeetingInk」では、記録から署名・印刷までをシームレスにワンストップで実現します。本サービスは台湾企業や政府企業にも導入が進んでおり、葉CEOは「Epson Connect APIは我々のサービスの最後のピースであり、情報伝達の完全性を高める」と語りました。

銅賞:Paper.Museum(チーム名:BearDBT)
親子の体験を形にするAI×印刷の立体ストーリー

銅賞を受賞した「Paper.Museum」はAI画像生成技術と印刷技術を融合したペーパークラフト体験ソリューションを提案しました。スマートフォンから写真をアップロードするだけで、Epsonプリンターからオリジナルのペーパークラフトが即時印刷され、遊びながら学べる工作体験が始まります。Epson Connect APIの活用により、観光地で撮影した写真をその場で撮影し、カスタマイズされたクラフト体験に展開することも可能。教育や観光、介護など、幅広い分野での応用が期待されています。UX設計ディレクター・林氏は「物語を手で組み立てることが、子どもの深い記憶に残る」と語り、少子化時代の“質の高い体験”の重要性を強調しました。

共創から社会実装へ──持続可能なイノベーションを現実のサービスへ

「Epson Innovation Challenge」は、単なるビジネスアイディアコンテストではありません。ここで生まれた提案は、“Epson Connect APIとハードウェアの連携を前提とした、顧客課題を解決する社会実装を目指すプロジェクト”として位置づけられ、多様な企業・組織・団体とのオープンイノベーションを起点に次のアクションへと進んでいきます。エプソン台湾は今後、入賞チームと共にサービスの商用化・市場展開に向けた伴走支援を開始します。

「印刷はもはや“出力手段”ではなく、サービスやユーザー体験をつなぐハブとなる」。この考えのもと、エプソンは今後も台湾だけでなくグローバル各地において、オープンイノベーションを通じた価値共創を推進し、IoTエッジデバイスやプラットフォームの提供を続けていきます。今後の活動にもぜひご期待ください。

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投稿:セイコーエプソン、エプソン台湾

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Epson Innovation Challengeをきっかけにグローバルでエプソンの共創活動が進んでいます!
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